アップルは米中の政治的緊張を受け、中国以外での製造拠点拡大を続けているようですが、タイでのMacBook製造に向けてサプライヤーと交渉していると報じられました。記事の要約は以下の通りです。

Nikkei Asia(台湾)は、地政学的不確実性が高まる中、製造拠点を中国以外に拡大するAppleが、タイでMacBookの生産を検討していると報じた。同社は既にApple Watchの製造をタイで1年以上にわたり行っており、東南アジアが中国に代わる製造拠点としてますます重要性を増している。

同社の供給業者は既にタイに製造施設を持っており、MacBookの組み立てやコンポーネントの生産などについてAppleと話し合っているとのこと。しかし、当初はベトナムに施設を建設するようAppleから要請があったとされる。しかし、タイには大量のスペースがあり、クライアントのために確保できると供給業者のシニアエグゼクティブは述べた。同エグゼクティブによれば、「MacBookの組み立てがベトナムで始まるため、タイの工場からもコンポーネントをサポートできる。…物流と通関には2〜3日しかかからない」と語っている。

一方、別の供給業者のエグゼクティブは、同社がApple向けにタイで新しい工場を建設しており、MacBookやその他の製品のための新しい工場は今年中に完成すると語った。さらに、第3の供給業者のエグゼクティブは、タイでMacBookの試験生産ラインを設置したと述べたが、同社はバックアップとしてベトナムの土地を探しているという。

一方で、北ベトナムでのAirPods、Apple Watch、iPad、MacBookの製造能力を徐々に移転しており、2021年には14社から25社に増加した。ただし、多くのサプライヤーは、技術者やエンジニアなどの熟練労働者の不足に直面している。

タイも、2018年以降、サーバーやデータセンター、プリンターや自動車サプライヤーなどが工場を設立しており、米中貿易戦争の恩恵を受けている。AppleもすでにタイでApple Watchの製造を行っている。

日経アジア記事