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ワクチン接種状況をタイと日本と比べてみました(7月末現在)

2021/07/29現在、東京の新規感染者数が最悪かと思われた、あのジャカルタを上回りました。 東京-3865人、ジャカルタ-3845人です。爆発的な感染者数を見るに不安に駆られてしまいますが、この先のコロナ動向・収束を占ううえで重要になってくる、ワクチン接種の状況をタイと日本で見比べて見てみました。

世界と比べるとタイも日本も、残念ながらワクチン接種は遅れているといわざるをえません。ここへきて日本はワクチン接種回数が増えてはいます。しかし世界全体で見ると日本は55位、人口比27.14%、1回接種済みの人は日本人の38.17%と低迷しています。そしてタイは、それよりもさらに低く、人口のわずか5.23%が2回の接種を済ませたところです。1回接種済みですら17.64%です。

55位 日本 38.17 27.14 8,259
112位 タイ 17.64 5.23 1,596
世界のワクチン接種率ランキング

ワクチン接種の状況を詳しく見ると、タイは感染の多いバンコクなどに重点的に傾斜配分しています。日本ではワクチン接種は全国平等にすべきとの考えが根強くあるため、傾斜配分できませんでした。その結果、急を要さず感染の少ない和歌山、山口、山形などで40%超える接種率を達成する一方で、感染が深刻な東京と沖縄が国内接種率最下位争いをする皮肉な状況になっています。

政府ポータル ⇒ 県別ワクチン接種率ランキング

1位 和歌山県 30.89% 42.84%
2位 山口県 30.89% 42.31%
3位 山形県 30.44% 40.28%
4位 高知県 29.84% 40.92%
5位 佐賀県 29.69% 40.18%

40位 神奈川県 20.93% 29.78%
46位 東京都 19.06% 31.23%
47位 沖縄県 17.30% 27.14%

さて、実効再生産数はどうなっているでしょう。実効再生産数とは、すでに感染が広がっている状況において、1人の感染者が次に平均で何人にうつすかを示す指標です。

現在の日本は 1.41人、タイ 1.24人です。つまり日本の方がこの先タイよりも深刻なのです。ちなみに、インドネシアは 0.98人まで下がっています。つまりインドネシアは収束傾向が見られるということです。最近ニュースが減ったわけですね。

タイ 累積感染 543,361人 7日間感染90,229人 10万人当り 129人 実行再生産数 1.24人
日本 累積感染892,819人 7日間感染34,712人 10万人当り 27.4人 実行再生産数1.41人

世界の感染者数・実効再生産数データ

タイの方が実効再生産数が低く、今後のワクチン接種率が上がれば、この先タイの方が安心かもしれません。どこに住んでいようが、自分でできる最善をつくすしかありません。デルタ株よりもっと恐ろしい変異株が現れるとも限りませんし。

⇒ 東南アジア全体の感染状況まとめ The Nations

ドムアン空港は軽症者を受入れています。このベッドは五輪でも使われた段ボールベッド

バンコクではドムアン空港、チェンマイではコンベンションセンターを急増する軽症者の受入れに使っています。軍事政権ですから命令すれば翌日から稼働します。重症者の県外移送も日本では不可能です。医療崩壊の起きた大阪は重症者を近県に移送すれば問題は起きませんでした。しかし民主主義が邪魔して日本では強制的に、効果的、効率的な運用が出来ない弱点があります。この先どんどんワクチン接種が進むことを祈ります。

⇒ 7月中旬の状況

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